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<校長通信> 「品性の陶冶」・・白鷗中創立の理念

 「家庭的な雰囲気の中での品性の陶冶を旨とする教育」。これは、本校の創立理念の一つであり、DNAとなって連綿と受け継がれ本校のスクールアイデンティティを醸成してきました。卒業生や在校生から、ファミリー中等部、ファミリー白鷗中というフレーズを聞く度に、家庭的な雰囲気の中での教育活動が浸透していることに心地よい感動を覚えます。

 「品性の陶冶」というところですが、品性とは道徳的見地からの人品、人格を指し、陶冶とはこの人品、人格を育て磨き上げるということになります。振り返って、白鷗中の生徒たちに対する地域の評価を伺うとき、概ね、きちんとしていますね(品性がありますね)。という声をいただいてきたように思います。

本校創立60周年を迎えている今、昨今の品性を欠いた世の風潮に飲み込まれることなく、品性の陶冶の教育に注力したいと考え、今年度のテーマとして先生方にも投げかけて取り組んでいるところです。15年ほど前に、「国家の品格」という本が耳目を集めました。著者の藤原正彦さんは、情緒と形の大切さを説いて、情緒とは論理以前の人の総合力(教養)であるとし、人類愛、家族愛、郷土愛、懐かしさ(母校愛)といったものを挙げて、これらは教育によって培われると述べています。

 「少人数精鋭の英才教育」とともに、「家庭的な雰囲気の中での品性の陶冶を旨とする教育」が本校の創立理念であることに、あらためて責任と誇りを感じています。

<校報誌 栃の葉 第57号(2022.7)>

2022.07.31

白鴎大学足利中学校